AWS にかかる費用の計算方法(AWS料金見積りツールの利用)
AWS のサービスを継続的に利用する場合、当然ながら費用が発生します。
ここでは、EC2 を例にAWS料金見積りツールを利用して 予想費用を計算してみます。
AWS にかかる費用の考え方
AWS は 基本的には 従量課金 です。
サービスの種類や内容により決められた時間当たりの費用が発生します。
逆に言うと使っていない時間帯にサービスを停止していれば、その分費用は抑えられます。
EC2 インスタンスの例で言うと、下図のように「インスタンスの状態」→「停止」の状態にしておくと、EC2 というサービスに対する費用は発生しません。
ただし、EC2 インスタンス が利用する EBS ボリューム(ストレージ)はデータ保持のためストレージを占有しており、その分費用は発生し続けます。
つまり、EC2 インスタンスを停止しても費用は抑えられますが、費用がかからないという事にはなりません。
さて、「基本的には従量課金」と前述しましたが、従量課金は「オンデマンド・インスタンス」という種類の料金形態を指します。
これに対して「リザーブド・インスタンス」という種類の料金形態があります。
1年または3年の継続的サービスの利用を確約し、その分「割引」が適用され、オンデマンド・インスタンスで同期間継続利用するより費用を抑えられます。
24時間365日 概ね無停止で稼働させるシステムのインフラとして利用する場合は、リザーブド・インスタンスを利用するのがお得でしょう。
オンデマンド・インスタンスとリザーブド・インスタンスの比較
以下にEC2 インスタンス の t2.medium を 東京リージョンで 1年間継続利用した場合にかかる費用の合計を比較してみます。
…と思いましたが、AWS が比較表を用意してくれていました。
前払いだと、1年で37%、3年で57%もお得です。
レートが 108円/$ (19/7/30 実績 ) で計算すると、1年だとオンデマンド・インスタンスだと57,521円、リザーブド・インスタンスだと36,288円。21,233円お得です。でかいです。
3年だとオンデマンド・インスタンスだと172,564円、リザーブド・インスタンスだと74,196円。98,368円お得です。とてつもなくでかいです。
ただし、リザーブド・インスタンスはスケールアップすると適用外になるので、計画立てて購入する必要があります。
AWS料金見積りツールの利用
さて、前置きが長かったですが、いよいよAWS料金見積りツールを利用してみます。
前提
今回はEC2で Git Lab をインストールして本業務の合間を縫って行うシステム開発のために最小構成で利用したいので、その見積を行います。
以下の条件で見積を行います。
- まずはオンデマンド・インスタンスを利用する。
- OSは Linux を利用する。
- リージョンは東京とする。
- リソースは 2CPU、4G Mem (t2.medium) とする。
- EBSボリューム(ストレージ)は ファイルなども扱う想定のため、一旦 60G を確保。
見積開始
AWS料金見積りツール にアクセスし、「Create estimate」をクリックします。
虫眼鏡アイコンのあるテキストボックスに「EC2」と入力し、AWSサービスの表示を絞り込みます。
「Aamzon EC2」の「Configure」をクリックし、見積へ進みます。
以下の画面が表示されますので、赤枠の部分に 前提 を参考に採用するEC2インスタンスの情報を入力します。
$51.58 と算出されました。
108円/$ とした場合, 5,570.64円となります。
EC2の他に各種サービスの見積りが可能ですので概算コストの試算に利用してみてください。